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小坂 藍さん

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したいこと、能美市だったら叶うかも

小坂 藍さん

能美市の自然とドイツパン。

ずっとこのままの景色であってほしい

能美市松が岡。クヌギやアベマキ、リョウブ、ソヨゴといった木々に囲まれたところに、ドイツパンを販売するお店があります。経営するのはドイツでパンづくりを学んだ小坂 藍さん。小さい頃から家で犬と一緒に暮らしていたことや、ムツゴロウさんのテレビ番組に憧れていたこともあり、自然と近いところで過ごしたいという思いがありました。能美市は、桜が咲く春、青々と稲が育つ夏、田んぼが金色に染まる秋、雪に包まれる冬と、四季の変化を身近に感じられるまちです。

美しい四季の風景写真.jpg
①5月の麦 ②古墳の夕焼け ③カタクリ群生 ④雪の日の木々

 

多くの人にとって、幼い頃に触れたことや体験したことが自己の成り立ちに深く関わってくるように、小坂さんも、自然の中での生活をまとめた田渕義雄の「森暮らしの家」や、写真家・星野道夫の「アラスカ 風のような物語」に代表される大自然の生物の営みに強い刺激を受け、そのことから環境保全への関心が高まります。大学時代には語学留学を兼ねて環境保全大国であるドイツでの生活を経験しました。その際、ホームステイ先で食べたパンが、その後の人生に大きな影響を与えることになります。

小坂さんのご自宅にあった、星野道夫「アラスカ 風のような物語」.png
小坂さんのご自宅にあった、星野道夫「アラスカ 風のような物語」※

 星野道夫「アラスカ 風のような物語」より見開き写真.png
星野道夫「アラスカ 風のような物語」より ※ 発行:小学館文庫 星野道夫事務所の許諾を得て掲載しています。

 

再びドイツへ。
海外から帰国し、小松空港から車で実家へ向かう中、いつも見てきた景色を眺めながら、変わってないことに、ほっとする感覚を覚えつつ、同時に「みんなにもそう思ってもらえたら、ふるさとの自然を守っていくことができるのに。」という思いを漠然と感じながら地元の会社に就職。海外事業部に所属しながら、展示会のために再度ドイツに赴くなど、仕事自体は楽しくやりがいがあったにもかかわらず、気持ちは次第に能美市の自然へと向かっていき、「社内で膨大に消費されるコピー用紙などの物質に囲まれて暮らすより、もう少し自分にあった環境にいた方がいいんじゃないか」という思いが次第に強くなります。そして、手に職をつけることで、これから先の人生を送る決意を固め、ドイツで出会ったパン作りを本格的に学ぶために再びドイツへ渡ります。

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最初の見習い先である ドイツ連邦共和国バイエルン州の街、ホフ(Hof)のパン工房の春と冬の景色

 

ドイツにはマイスター制度というものがあり、職人にとっての最高位資格です。パン職人の場合、パンマイスターと呼ばれます。このマイスター制度はドイツの職業訓練制度の中核をなしています。パン職人として働くためには、まず働きながら職業訓練学校で3年以上学び、ゲゼレ(Geselle)という職人資格を取得する必要があります。日本のパンマイスター制度は民間資格ですが、ドイツの制度は国家資格であり、職業訓練制度と密接に結びついています。そのためドイツでは、厳しい試験を突破する必要があり、その分、高い専門性と信頼性が求められます。

ドイツ酪農の写真.jpg
①ホフのお花畑で同僚と ②〜⑤ ホフのパン工房 ⑥ 夏には青々とした牧草が与えられます。牛たちの角はそのまま。一頭一頭に名前がつけられ、大切に育てられています。

ドイツ回想録 「まさにフレッシュなカフェラテ」
私の見習い先のパン工房はバイオダイナミック農場内にありました。農場には住み込みで働く人が80 人ほどいて、私もそのうちの一人でした。住み込みの人で分担する週末の仕事 “Wochenendedienst(ヴォッヘンエンデディーンスト)“ というものがあり、食堂、養鶏場、牛舎などから選択できるのですが、私は迷わず牛舎を選びました。仕事内容は主に1 日3 度の餌運びと糞掃除。つま先に鉄板の入った頑丈な⾧靴を履いて、いざ初作業の日、まだ真っ暗な早朝に牛舎へ行くと、担当のおじさんが熱々のコーヒーをカップに注いで迎えてくれました。「ミルクいる?」ときかれて、せっかくなのでお願いすると、目の前の牛のおっぱいからギューッとワンショット!若干泡が立ったおいしそうなカフェラテが。酪農家の間ではスタンダードなのでしょうか。感激でした。

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① 試験勉強  ②ゲゼレ試験の日 ③ゲゼレ授与式 ④ 会場で証書と ⑤ 認定証 2015~2017年の3年間学んだ証となっている。

 

 

 

 

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